最近、エンジニアの就職市場について色々考えてたんだけど、なんかみんなの話、ちょっとズレてる気がするんだよね。「AIに仕事奪われる!」とか「もう未経験は無理!」みたいな、白か黒かの議論ばっかりで。でも、本当の変化って、もっとじわじわくる、質の変化だと思うんだ。正直、僕も数年前までは「コードさえ書ければ安泰」って信じてた一人だから、今の状況は他人事じゃない。
一言でいうと、どうなの?
いきなり結論から言うと、「ただコードを書くだけのエンジニア」の黄金時代は終わりつつある。でも、それはエンジニアという仕事の終わりじゃなくて、「新しい稼ぎ方」や「新しいキャリアの作り方」が生まれてるってこと。正直、この変化って、人によっては大チャンスだと思うんだよね。特に、会社に縛られずに自分のスキルで何か作りたいって思ってる人には。
みんなが話してない、本当の変化って何?
ニュースとか見ると、アメリカの巨大IT企業が何万人も解雇したって話が目立つよね。実際、ADP研究所のデータだと、アメリカのソフトウェア開発者の数って2018年より減ってるらしい。マジか、って感じ。給料の伸びも、他の職種に比べて鈍化してるとか…。
でもね、ここがポイント。日本だと「終身雇用」的な考えがまだ根強いから、アメリカみたいにいきなりクビ!みたいなドラスティックな話は少ない。厚生労働省の統計を見ても、情報通信業の雇用はまだ比較的安定してるように見える。だけど、大手テックが希望退職を募ったり、新卒採用を絞ったりしてるのは事実。つまり、表面的な雇用の数じゃなくて、「求められる人材の中身」が激変してるってことなんだ。
特にヤバいのが、AIの影響。もうジュニアレベルの仕事…例えば、簡単なコード書いたり、テストしたり、ドキュメント作ったりっていうのは、AIがかなりやっちゃう。ある調査だと、ソフトウェアプログラミングの求人シェアが2022年から2025年にかけて半分以上減ったとか。これ、つまり企業側が「新人をゼロから育てるコストを払うより、AI使った方が早くね?」って考え始めてる証拠。結果、経験2〜5年の中堅は引く手あまたなのに、新卒や未経験者は面接にすらたどり着けない…みたいな「経験のワナ」が起きてる。
あと、もう一つ大きな変化が「学歴よりスキル」の流れ。GoogleとかAppleみたいなトップ企業が、大卒の資格を必須にしなくなってる。これ、日本でもじわじわ来てるよね。学歴フィルターより、GitHubのコードとか、個人開発したアプリとか、「この人、実際に何ができるの?」っていうポートフォリオの方がよっぽど雄弁だってこと。これは、大学出てない人や、プログラミングスクール出身者には追い風だよね。
じゃあ、具体的にどうすればいいの?
じゃあ、この厳しい時代をどう生き抜くか。僕が思うに、戦略は2つ。
一つは、AIを使いこなす側に回ること。もうコードを一行一行手で書く時代じゃない。「AIにどういう指示を出せば、質の高いコードを生成できるか」「AIが吐き出したコードのどこがダメで、どう修正すべきか」を見抜けるスキルがめちゃくちゃ重要になる。Amazon Web Services(AWS)のCEOも言ってるらしいけど、ジュニア層がAIを一番うまく使うようになるかもしれないって。これ、面白い視点だよね。つまり、これからのジュニアは、コーディング能力だけじゃなくて、「AI調教師」みたいなスキルもセットで求められるってこと。
そして、もう一つ。こっちの方がもっと面白いんだけど、会社に雇われる以外の「稼ぎ方」を自分で作っちゃうこと。Stack Overflowの2024年の調査だと、なんと開発者の約68%が、仕事以外でも趣味でコードを書いてるんだって。これってすごいことで、ほとんどのエンジニアがすでに「何かを作る」ためのスキルと情熱を持ってるってことじゃん?
今まではそれが「趣味」とか「学習」で終わってたけど、これからはその「サイドプロジェクト」が、そのままキャリアになったり、収入源になったりする。いきなり起業しろ!なんて無茶な話じゃなくて、もっと気軽な方法があるんだよね。
「株で稼ぐ」副業、実際どうなの?Borealynとかいうやつ
そこで出てくるのが、「エクイティ共有モデル」っていう新しい働き方。ドイツとか南アフリカを拠点にしてるBorealynっていうベンチャーがやってるんだけど、これがなかなか面白い。
簡単に言うと、「今の仕事は辞めずに、空いた時間でスタートアップのプロジェクトに参加して、給料の代わりにその会社の『株(エクイティ)』をもらう」っていう仕組み。いわば、スキルを投資する「スウェット・エクイティ(汗の対価)」だね。週末や夜にコードを書いてプロジェクトに貢献して、その見返りに共同創業者みたいに株主になれる。
これの何がいいかって、起業のリスクをめちゃくちゃ下げられること。普通、アプリのアイデアを形にしようと思ったら、会社辞めて、資金調達して、チーム集めて…って、相当な覚悟がいる。でもこのモデルなら、開発チームは自分たちの時間以外、失うものがない。もしプロジェクトが失敗しても、「まあ、いい経験になったな」で済む。でも、もし成功して、そのアプリがヒットしたら?持ってる株の比率に応じて、とんでもないリターンがあるかもしれない。まさにハイリスク…いや、ローリスク・ハイリターン?
このBorealynみたいな仕組みが、なんで今ウケてるのか。たぶん、今のエンジニアの「会社に給料もらうだけじゃ物足りない」っていう気持ちにフィットしてるんだと思う。自分が作ったものの価値を、ちゃんと自分のものにしたいっていう。その欲求を満たしつつ、安定した本業の収入は失わなくていい。最高じゃん。
このモデル、従来の働き方とどう違うのか、ちょっとまとめてみた。
「会社員」 vs 「エクイティ型副業」どっちがいい?
| 比較ポイント | 従来の会社員 | エクイティ共有モデル (Borealynみたいな) |
|---|---|---|
| どうやって稼ぐ? | 毎月決まった給料。安定してるのが一番。 | 給料はゼロ!でもプロジェクトが成功したら株の価値が爆上がりするかも。夢がある。 |
| リスク | 会社が倒産したり、解雇されたり…。まあ、選んだ会社次第かな。 | プロジェクトがポシャったら、費やした時間がパーになる。でも金銭的な損失はない。 |
| 見返り (アップサイド) | 昇給とかボーナス。でも、まあ上限はあるよね。いきなり億万長者にはなれない。 | 青天井。もしサービスが超ヒットしたら、初期メンバーはすごいことに…。 |
| 自由度 | 基本は会社の指示通り。使う技術も決められてることが多い。 | 自分がオーナーだから、めちゃくちゃやる気出る。技術選定とかも自由に議論できる。 |
| 必要なもの | スキルと経歴。あと面接をパスするコミュニケーション能力。 | スキルと時間。あと「絶対成功させるぞ」っていう熱意。一番大事かも。 |
でも、いいことばかりじゃないでしょ?
もちろん、このエクイティモデルも万能薬じゃない。一番の注意点は、成功する保証はどこにもないってこと。何百時間も費やしたプロジェクトが、結局リリースされなかったり、全くユーザーがつかなかったりする可能性は普通にある。給料が出ないから、モチベーションを維持するのがすごく難しい。「自分はタダ働きしてるだけなんじゃないか…」って不安になる瞬間も絶対あるはず。
それに、法的な部分も結構ややこしい。株の契約とか、知的財産権の帰属とか、最初にしっかり確認しておかないと、後で絶対揉める。本業の会社が副業を禁止してないか、競業避止義務に触れないか、とかもクリアにしなきゃいけないしね。夢がある話だけど、その裏には結構な手間とリスク管理が必要ってことは、忘れないでおきたい。
よくある誤解と、僕なりの考え
こういう話をすると、いくつか決まった反応が返ってくるから、それについても僕の考えを言っておきたい。
誤解1:「結局、AIに全部仕事取られるんでしょ?」
これは、半分正解で半分間違い。単純作業は確実になくなる。でも、どのAIツールをどう組み合わせて、ビジネス上の課題を解決するか?っていう上流の設計や、複雑な問題解決は、むしろ人間の価値が上がると思う。料理人で言えば、野菜を切る仕事は機械に任せて、新しいレシピを開発するのに集中する、みたいな感じ。
誤解2:「学歴が不要なら、誰でもエンジニアになれるの?」
これも違う。学歴の代わりに「実力の証明」が求められるようになっただけ。むしろ、ハードルは上がってるかもしれない。「大学で4年間勉強しました」っていう看板が通用しなくて、「で、あなたは何を作ったんですか?どんな問題を解決できるんですか?」をいきなり問われる世界。ポートフォリオもなしに「未経験です、やる気はあります!」だけじゃ、正直かなり厳しいと思う。
誤解3:「副業なんて、意識高い系の人がやることでしょ?」
うーん、これは昔の話かも。今はむしろ、リスク分散のための現実的な選択肢になってる。一つの会社に依存するのって、その船が沈んだら終わりってことだから。小さなボートでもいいから、自分で漕げるようにしておく。それって、すごく大事な「金融リテラシー」ならぬ「キャリアリテラシー」だと思うんだよね。
結局のところ、市場がどう変わろうと、変化に適応しようと学び続ける人が生き残るのは変わらない。ただ、その「学び方」や「スキルの見せ方」、「稼ぎ方」の選択肢が、昔よりずっと多様で、面白くなった。それって、結構ワクワクしない?
あなたはこの変化、どう思いますか?もし何かサイドプロジェクトをやってるとか、新しい働き方に挑戦してるとかあったら、ぜひコメントで教えてください!
