最近、ふと思ったんだけど、「これ、自分たちで作るべきか、それとも外に頼むべきか」って問題、結構根深いよね。まぁ、製造業だけの話じゃないんだけどさ。自分の仕事でも、このタスクは自分でやるべきか、誰かに振るべきか、みたいな。🤔
昔ながらの日本の「ものづくり」精神だと、なんでも内製化するのが美徳、みたいな空気、ちょっとあるじゃない? でも、本当にそれでいいのかなって。全部を自分で抱え込むのが、必ずしもベストな戦略とは限らないわけで…。
TL;DR 一言でいうと
要するに、「何が自分たちの『核』なのか」を見極めて、そこにリソースを集中させるのが大事。それ以外の部分は、思い切って外に任せる勇気も必要だよ、って話。全部自前でやろうとすると、逆に中途半半端になっちゃうからね。
じゃあ、どうやって判断する?
これ、面白いフレームワークがあって。自分のところの事業とか業務を、4つの箱に分けて考えるやり方。頭の整理にすごくいいんだ。
戦略的な価値が「高いか低いか」と、実際のパフォーマンス(品質とか効率とか)が「良いか悪いか」の2つの軸で見る感じ。
これで分けると、業務はだいたい4種類になる。
- コア事業 (Core): 戦略的価値が「高く」て、パフォーマンスも「良い」。これは会社の心臓部。絶対に手放しちゃいけないし、もっと投資して磨き上げるべき部分。
- サポート事業 (Supporting): 戦略価値は「高い」んだけど、パフォーマンスが「イマイチ」。惜しい感じ。ここはテコ入れして、コア事業に育てたいところだね。
- セカンダリ事業 (Secondary): パフォーマンスは「そこそこ」だけど、戦略的な価値は「低い」。うーん、悪くはないんだけど、これにリソース割き続ける意味ある?ってやつ。外注化の有力候補。
- マージナル事業 (Marginal): そして、戦略価値も「低く」、パフォーマンスも「悪い」。…これはもう、正直、早めに撤退とか売却を考えた方がいいかもしれない。ズルズル続けるのが一番よくない。😅
こうやって冷静に仕分けしてみると、「うちは何でも屋じゃないんだ」ってことが、はっきり見えてくるんだよね。
4つの分類、もっと具体的に見てみようか
言葉だけだと分かりにくいから、表にしてみるとこんな感じかな。あくまで僕の解釈だけど。
| 分類 | どんな感じ? | どう対応するべき? |
|---|---|---|
| コア事業 (Core) | 会社の顔であり、心臓部。これがあるからウチは勝てる!っていうやつ。 | 絶対内製!もっと人も金もつぎ込んで、誰にも真似できないレベルに磨き上げる。 |
| サポート事業 (Supporting) | ポテンシャルは高い。今はまだイマイチだけど、将来コアになるかもしれない金の卵。 | これも基本は内製。どうすればもっと良くなるか、原因を分析して改善策を打つ。見込みあるなら投資。 |
| セカンダリ事業 (Secondary) | ルーチンワークというか…うまく回ってるけど、正直ウチじゃなくてもできるよね、みたいな。 | 外注化の最有力候補。もっと得意な会社に任せた方が、お互いハッピーかも? |
| マージナル事業 (Marginal) | 昔は意味があったのかもしれないけど、今はもうお荷物になってるやつ…。 | 感傷的にならず、撤退・売却を検討。空いたリソースをコア事業に回すべき。 |
こうやって見ると、結構ドライだよね。でも、会社を成長させるって、こういう判断の連続なんだろうなと思う。
判断するときの、もうちょっと具体的なチェックポイント
じゃあ、いざ「これは外注しよう」って決める前に、何を考えればいいのか。いくつかポイントがあるみたい。
まず大事なのが、そもそも自社の設備や技術で対応できるのか?ってこと。これを「製造適合性のアセスメント」とか小難しく言うけど、要は「うちの工場、この製品作るのに向いてる?」って話。無理して作ろうとすると、かえって品質が落ちたり、コストがかさんだりするからね。
それから、やっぱりコストの透明性。これ、めちゃくちゃ大事。外注の見積もり額だけ見て「安い!」って飛びつくと危険。社内で作る場合の、人件費、固定費、管理コスト…そういう「見えないコスト」も全部洗い出して、フェアに比較しないと、後で「あれ?思ったより安くならなかった…」ってことになる。
こういう話って、海外の経営論、例えばハーバード・ビジネス・レビューとか読むと「コアコンピタンスに集中せよ」って必ず書いてある。すごく合理的だよね。でも、日本の、特に中小企業だと事情が違うこともあって。経済産業省の調査とか見ると、技術の承継問題とか、サプライチェーン維持のために「赤字でもこの部品は作り続けないと…」みたいな葛藤があったりする。合理性だけじゃ割り切れない部分も、現実にはあるんだよな。
あとね、面白いのが「ビジネスモデルの評価」っていう視点。単に作るか・買うかだけじゃなくて、例えば「共同開発する」とか「ライセンス生産する」みたいな、もっと多様な選択肢も考えようぜってこと。この柔軟な発想が、結構大事だったりする。
でも、このフレームワークだけで決めていいの?
ここまで色々話してきたけど、正直、こういうフレームワークって万能じゃない。あくまで「考えるための道具」でしかないからね。
一つ思うのは、こういう分類って、一度決めたら終わりじゃないってこと。市場の状況も、自社の技術力も、どんどん変わっていく。去年まで「セカンダリ」だったものが、新しい技術と組み合わさって、急に「コア」になる可能性だってあるわけだし。だから、定期的に見直すっていうのが、すごく重要なんだと思う。「あの決定、今もベストかな?」って自問自答する癖をつけないとね。
それに、こういう分析って、どうしても数字とかロジックに偏りがちだけど、人の感情とか組織の文化っていう要素も無視できない。例えば、ずっと内製でやってきた部門を急に「外注します」って言ったら、そこで働いてる人たちのモチベーションはどうなる?長年培ってきた暗黙知みたいなものが失われないか?…そういう、表には見えにくいコストも考えないと、後々もっと大きな損失につながるかもしれない。
結局は、フレームワークを使いつつも、最後は自分たちの会社の状況とか、将来どうなりたいかっていうビジョンに合わせて、バランスを取りながら決めていくしかないんだろうな。…うん、なんか、当たり前の結論になっちゃったけど。でも、それが一番難しいんだよな、きっと。
…と、ここまで考えてみたけど、どうだろう?
あなたの会社やチームでは、「これは絶対に自分たちで作る(やる)べき!」っていうものはありますか?もしあったら、それはなぜ?「効率とか度外視で、これがウチの魂だから!」みたいなのがあれば、ぜひ理由を教えてください。コメントで聞かせてくれると嬉しいです。
