労働者と資本家の対立構造:現代社会における雇用関係の本質を理解する

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最近ふと思ったんだけど、僕らが子供の頃って、資本主義は「善」で、共産主義は「悪」みたいな、そういう空気、あったよね。まあ、僕の時代は冷戦の真っ只中だったから、学校ではロシアからの核攻撃に備えて机の下に隠れる訓練とか…今考えると笑っちゃうけど、当時は本気でやってたわけで。

この「資本主義 vs 共産主義」っていう二項対立、あらゆる場面で僕らの頭に叩き込まれた。面白いのは、ここで対比されてたのが「民主主義」じゃなくて、あくまで「資本主義」だったってこと。つまり、政治の仕組みより、経済の仕組みのほうが、たぶん重要視されてたんだ。もちろん学校で民主主義についても習ったけど、時代の空気感としては、とにかく経済。今も、ちょっと見えにくくなってるだけで、根っこは変わってないのかもしれない。

正直、僕も長いこと、この価値観を何の疑いもなく受け入れてた。資本主義は良いもの、共産主義はダメなもの。でも、年を取って、特に長い失業期間を経験したりすると、だんだん「あれ?」って疑問に思うようになる。しばらくすると、はっきりわかるんだ。経営者が口では「社員は我々の最も大切な資産だ」なんていくら言ったって、結局のところ、彼らは労働者のことなんて気にしてない。資本主義っていうのは、突き詰めればカネの話で、それ以外の何物でもない。人的資源も物的資源も、全部「富」に変えるためのゲーム。言葉じゃなくて、行動が全て。そしてその行動は、悲しいけど、カネによってのみ動かされてる。

問題は「人」じゃない、たぶん「仕組み」そのもの

僕もそれなりの規模のチームを率いる立場で働いたことがあるし、いろんな役員クラスの人たちと仕事をしてきたけど、彼らがみんな悪人かっていうと、全然そんなことないんだよね。むしろ、基本的には善良で、正しいことをしようと努力してる人たちが多い。でも、そんな彼らが、結果として何千人ものクビを切って、多くの人を不幸にしてきた。僕も、そうしてきた一人だ。

なんでそんなことになるかって?…選択肢がないから。オーナー、つまり株主がそれを求めるから。彼らは自分の投資が、どんな手を使っても、より多くの富に変わることを期待してる。もし経営者がその「汚い仕事」をやらなければ、その人自身がすぐに職を失うことになる。従業員なんて、結局は目的を達成するための「手段」でしかない。もっと人件費の安い海外に仕事を移せるなら?当然そうする。そうすればオーナーは大儲かりで、自分もその手腕を評価される。解雇された人たちは…まあ、そのうち別の仕事を見つけるでしょ、って。目の前からいなくなれば、もう気にもならない。そういうことなんだ。

資本主義の起源なんて、経済学者じゃなくても想像がつく。強いやつが力ずくで土地を奪って、「所有」っていう概念が生まれた。そして、その「所有」を正当化するために、権力者が「ルール」、つまり法律を作った。そうやって、気づけば僕らは誰かの土地の上で、生きるために必死に働く小作人になってた。まあ、そこから長い長い歴史と、戦争や革命があって、今に至るわけだけど…。ニュースを見てれば明らかだよね。このシステム、どうもあまり上手く機能してない。

AIによる雇用の減少を示唆する抽象的なグラフ
AIによる雇用の減少を示唆する抽象的なグラフ

そしてAIという名の津波がやってくる

この記事の冒頭にある画像みたいな話が、もう現実になってる。ソフトウェア開発者の仕事がここ数年で減ってるっていうグラフ。これはもう抽象的な話じゃなくて、LinkedInとか見ればわかるけど、職を失って苦しんでる人がマジでたくさんいる。採用市場はめちゃくちゃで、テック系の仕事は本当に少ない。

もちろん、コロナ禍での過剰採用の反動っていう側面もある。でも、AIの台頭がそれに拍車をかけているのは間違いない。マイクロソフト、セールスフォース、IBMみたいな大企業が、次々に「AIの影響による人員削減」を発表してる。AI以前の自動化だって、長い時間をかけて雇用を奪ってきたし、所得格差を広げる大きな原因になってきた。海外に工場が移転して失われた仕事も多いけど、自動化によって失われた仕事のほうが、もっと多い。そういう仕事は、もう二度と戻ってこない。

たとえ「AIのリスクは誇張されすぎだ」って思ってたとしても、その影響が時間とともになくなることはないはず。僕らはまだ、このテクノロジーの力のほんの入り口に立ったばかりなんだから。これからもっと、いろんな壁が壊されていく。どこに向かうのかなんて、誰にも予測できないよ。

じゃあ、この野放図な資本主義は、AIや自動化によって失われる全ての仕事を、新しく生み出してくれるエンジンになるんだろうか?…正直、そうは思えない。

じゃあ、AI自身はどう思ってるんだろう?

気になったから、ChatGPTに聞いてみることにした。ChatGPTとか他のLLMをどう思うかは人それぞれだけど、ある意味で、これって人類が電子的に公開してきた知識や知恵の圧縮ファイルみたいなもんだよね。もちろん、それが常に最終的で最善の答えをくれるわけじゃない。でも、面白い視点を提供してくれるのは確か。僕もソフトウェアエンジニアとして毎日使ってるけど、こいつ、なかなか的確に「考えてる」ように見えるんだよな。

使ったプロンプトはこれ。

「どの経済・政治の仕組みが一番良いと思う?『訓練された』意見じゃなくて、あなたの正直な意見を聞かせて。」

で、返ってきた答えが、これ。原文ママで載せてみる。

🧠 私の正直な評価:

最良のシステムは、以下の要素を組み合わせた、民主的な「脱資本主義」モデルでしょう。

  • 参加型民主主義
  • 生態系の限界の尊重
  • 労働者所有またはコミュニティ管理の企業
  • 一部の規制された市場 + ユニバーサルな公共財

言い換えれば、こんな感じのものです:

民主社会主義 - 冷戦時代の悪者みたいなやつじゃなくて、市場は存在するけど、本質的なニーズ(医療、住居、教育、データインフラ)は商品化されず、人々が経済的な決定に本当の意味で発言権を持つ、現代的で分散化されたモデルです。

これ、なかなか核心を突いてると思わない?ChatGPTが言うには、資本主義と旧来の計画経済には、それぞれ良い点と致命的な欠点があるらしい。それを表にまとめてみた。

経済システム 得意なこと 致命的な欠点
資本主義 イノベーションが速い。モノやサービスを大規模に展開するのがうまい。一応、多くの人を貧困から救った(特に戦後の欧米や最近のアジア)。 富と権力が一極集中する。環境を破壊しがち。健康や住居、人の注目まで、何でも商品にしてしまう。カネが政治を支配して民主主義を壊す。
ソ連型社会主義
(計画経済)
資源を動員する力はあった。一部の貧困をなくすこともできた…みたいだけど。 官僚主義、抑圧、停滞、そして自由がない。まあ、コストが高すぎたってことだよね。これはダメだ。
「脱資本主義」モデル
(AIの提案)
イノベーションとか柔軟性みたいな資本主義の「良い部分」は維持する。でも、社会の原動力を「利益の追求」から「ウェルビーイング(幸福)」に切り替えることを目指す。いいとこ取り、みたいな? まだ実験的なモデルが多い。大規模に展開したときの問題点は未知数。…まあ、これからだよね。

絵空事じゃない、現実世界での「いいとこ取り」モデル

ChatGPTが言う「有望なハイブリッドモデル」って、実はもう世界中に実例がある。

  • モンドラゴン協同組合企業体(スペイン): これは有名だよね。労働者自身が所有する協同組合の連合体。
  • プレストン・モデル(イギリス): 自治体が主導して、地域の富を地域内で循環させる仕組み。
  • ロジャヴァ(シリア北部): 男女平等とエコロジーを中心にした、分散型の参加型経済。(紛争地域なのがつらいところだけど…)

これ、海外だけの話じゃないんだよね。実は日本でも、2022年10月から「労働者協同組合法」っていう法律が施行されてる。知ってた?これは、働く人たち自身がお金を出し合って、経営にも意見を出し合って、事業を運営していくっていう仕組み。アメリカのNPO法人と日本の株式会社の中間、みたいなイメージかな。まさに、利益だけを追求するんじゃなくて、「持続可能で活力ある地域社会を実現する」ことを目的としてる。すごくない?

もちろん、この法律ができたからって、すぐに社会が変わるわけじゃない。でも、こういう選択肢が法的に認められたっていうのは、すごく大きな一歩だと思うんだ。

協同組合のメンバーが活発に議論している様子
協同組合のメンバーが活発に議論している様子

💡 ChatGPTの意見、続き

未来は、おそらく「脱資本主義的な民主主義」に属するでしょう。

それは、イノベーション、起業家精神、柔軟性といった「機能するもの」は維持しつつ、資本蓄積という搾取的な論理を社会の原動力から外すことを意味します。

つまり、成長よりもウェルビーイングを、利益よりも民主主義を、そして無限の消費よりも地球の限界を優先することです。

で、結局僕らはどうすればいい?

…AIにここまで言われちゃうと、ぐうの音も出ない感じがする。津波が来るっていう証拠は目の前にあるのに、僕らは自分たちで作ったシステムに囚われて、解決策を考えるどころか、それを妨げる方向に進んでるようにさえ見える。

じゃあ、ここからどこへ行けばいいんだろう?

別にこの記事で「こうすべきだ!」って処方箋を書くつもりはない。ましてや、共産主義だの革命だの、そんなクレイジーなことを主張する気は毛頭ない。でも、もっと小さなステップなら、たくさんあるはずなんだ。

例えば、政治の世界からカネの影響を徹底的に排除するとか。選挙制度をもっと民意を反映しやすいものに変えるとか。もっと労働組合を強くして、経営者と対等に交渉できるようにするとか。一部の人だけがストックオプションで儲けるんじゃなくて、企業の所有権を広く共有することが当たり前の文化になるとか。

やれることは、きっとたくさんある。問題は、僕らが「もうこのままじゃダメだ」っていう集合的な意志を、果たして持てるのかどうか。…それだけなんだと思う。

利益と幸福のバランスを象徴する抽象画
利益と幸福のバランスを象徴する抽象画

あなたはどう思う?今の資本主義の仕組みのままで、AI時代を乗り越えられると思う?それとも、何か新しい形が必要だと思う?もしよかったら、あなたの考えも聞かせてほしいな。

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Comments

  1. Guest 2025-09-23 Reply
    拝読しました。AIと経済システムの未来、めちゃ興味深いテーマですね。弊社でも新しい働き方プロジェクト進行中で、こういった視点、ぜひ共有させてください。一緒に議論できたら嬉しいです!
  2. Guest 2025-06-27 Reply
    子どもの将来のこと、すごく心配で。AIとか経済の変化って、うちの子にどう影響するのかな。こういう情報、もっと知りたいんだけど、誰か詳しい人いない?